ホワイトニングとは?
歯を白くしたいと思ったときに候補にあがるのが「ホワイトニング」。一言でいっても「どんなしくみで歯が白くなるの?」と疑問に感じる方も多いでしょう。歯の表面の汚れを落とすクリーニングと混同されがちですが、実はまったく別の施術です。正しい知識を身につけることで、自分にあった方法を選びやすくなりますよ。
ホワイトニングとクリーニングはどう違うの?
「歯を白くする」という目的では共通していても、ホワイトニングとクリーニングの方法は異なります。
- ホワイトニング:歯の内側にある色素を分解し、漂白することで歯を白くする
- クリーニング:歯の表面についている汚れや着色を落とす
イメージでいうと、クリーニングは普段の歯ブラシの延長線上にある「お掃除」に近いもの。一方でホワイトニングは「漂白剤を使って歯そのものを白くする」手段です。
洋服のシミに例えると…
- クリーニング:こぼしてすぐのケチャップや醤油を拭きとるのと同じで、表面の汚れを落とすイメージ。
- ホワイトニング:何時間も経ってから定着したシミを、漂白剤で落とすようなイメージ。
このように、歯に定着してしまった色素には、歯の内側から作用するホワイトニングが必要になるわけです。
ホワイトニングの前にクリーニングが大事
「歯を白くしたいなら、ホワイトニングだけでいいんじゃない?」と思うかもしれませんが、実はクリーニングも欠かせません。
ホワイトニングの効果を十分に得るには、まず歯の表面の汚れを落としてから薬剤を浸透させることが重要。最初にクリーニングをしないと、薬剤の効果が妨げられてしまい、思うように白くならない場合があります。
オフィスホワイトニングとホームホワイトニング
ホワイトニングには大きく分けて2つの方法があります。
- オフィスホワイトニング:歯科医院で行うホワイトニング
- ホームホワイトニング:自宅でマウスピースと薬剤を使って行うホワイトニング
オフィスホワイトニング
- 特徴:歯医者さんで薬剤を塗り、光を当てて漂白するため、1回の施術でも効果を実感しやすい。
- メリット:短期間で歯が白くなる。
- デメリット:効果が持続しにくく、数ヶ月で後戻りが起こることが多い。費用が比較的高め。
ホームホワイトニング
- 特徴:歯科医院でマウスピースを作り、自宅でホワイトニングジェルを入れたマウスピースを2時間ほど装着する。これを最低でも2週間ほど継続する。
- メリット:白さが長持ちしやすい。自宅で好きなタイミングでできる。
- デメリット:効果を実感するまでに時間がかかる。
どっちがいい?デュアルホワイトニングという選択肢
「オフィスホワイトニングとホームホワイトニング、どちらがいいの?」と迷う方は多いですが、実は**両方を組み合わせる“デュアルホワイトニング”**がおすすめです。
- オフィスホワイトニングで短期間にグッと白くする
- ホームホワイトニングでその白さを維持・強化する
2つを併用することで、即効性と持続性の両方を得やすくなります。
ホワイトニング以外にもある方法
歯を白く見せる施術は、ホワイトニングだけではありません。たとえば…
- ウォーキングブリーチ:神経がなくなって黒ずんだ歯(失活歯)を内側から漂白する方法。
- ガムピーリング:黒ずんだ歯ぐきをピンク色に戻す施術。
- セラミック治療:セラミック製の白い歯をかぶせて、歯の色や形を整える方法。
それぞれ歯の状態や希望に合わせて選ぶとよいでしょう。
歯磨き粉を使ったセルフホワイトニングは要注意
最近よく見かける「ホワイトニング用歯磨き粉」には、研磨剤などで歯の表面を削って汚れを落とすものがあります。一時的に白く見えるかもしれませんが、歯そのものも削ってしまうリスクが高いです。
- 表面が凸凹になり、かえって汚れがつきやすくなる
- 内側の象牙質が露出し、黄ばみやしみる症状が出る
- 将来的にホワイトニングでしみやすくなる
こうした理由から、歯の健康面を考えると安易に使うのはおすすめできません。
エステサロンのホワイトニングは歯医者とどう違う?
最近はエステサロンやサロン系のホワイトニングも見かけるようになりました。歯科医院より安価な場合も多いですが、実は扱える薬剤が異なります。
- 歯医者で使う薬剤:過酸化水素が含まれており、歯の内側に浸透して色素を分解。
- エステサロン:過酸化水素が含まれた薬剤は扱えないため、歯の表面の汚れを落とす程度。
エステサロンのホワイトニングでも一定の効果は得られるかもしれませんが、歯そのものを漂白するわけではないので、歯医者のホワイトニングほどの白さや持続力は期待しにくいのが現状です。
まとめ
- ホワイトニングは歯の内側から漂白して白くする方法
- クリーニングは表面の汚れを落とす方法で、まずはクリーニングを行うことでホワイトニング効果を最大化できる
- オフィスホワイトニングとホームホワイトニング、それぞれメリット・デメリットがあるが、組み合わせるデュアルホワイトニングがおすすめ
- 歯磨き粉などのセルフホワイトニングは歯を削るリスクがあるため要注意
- エステサロンでのホワイトニングは使用薬剤が異なるため、歯科医院ほどの効果は望みにくい
歯を白くする方法は一つではありません。自分の歯の状態やライフスタイル、費用などを考慮して、最適な方法を選ぶと安心ですね。まずは歯科医院で相談してみましょう。